北海道ツーリング2015 ~ 2日目


【 2日目:小樽~日勝峠~然別湖~上士幌航空公園キャンプ場 】

4時30分小樽港着岸。来たぜよ試される大地。


天気は快晴。この後も大きく崩れることなく晴れマークが続いてる。

まずは行ったこと無かった小樽運河へ向けてスタート。脇を見やると海から昇った朝日が綺麗に見えて幸先が良い。

小樽運河を見学して、朝食目当てに「味さき」へ移動。
すでに15人ほど並んでいる。バイク乗りばかりかと思っていたが、若い女性客や家族連れもいる。慌てても仕方ないので最後尾につく。40分くらい並んでようやく店内へ。


いくら丼1,350円をオーダー。着丼して正直ちょっとガッカリ。この値段ならこんなものなのかなぁ。北海道のイクラは特別だと思っているが、味も特出せず。ごちそうさまと言って店をあとにし、6時過ぎに再び走り出す。札幌方面へ。



迷いながらR274を東へ。日勝峠、間違えた道が気持ちよかったので、間違えたままに進んでみる。然別湖へ寄り道。白い恋人アイスが頼んださきから溶け出す暑さ。

15時、上士幌航空公園キャンプ場着。まだ走れるけど、ここに一泊しなければならぬ理由がある。早速設営してひとっ風呂浴びに町営ふれあいプラザへ行くも、まさかの休館日。汗みどろなのに。同じくしてうなだれる札幌のおじさんと一緒に協議。20km先に温泉情報を得るも、遠過ぎるので諦める。おじさんがどうしたかはわからない。

ここに幕営するのも風呂を諦めたのも「みどり鮨」へ行きたいからだ。薄汚れた身なりで店の前まで行くも、小洒落た店構えにやや躊躇する。開店直後なのだが駐車場はすでに一杯。車は道内ナンバーばかりだから、観光客にはあまり知られてないのかもしれない。

意を決して入店。誰も出てこないので「予約してないんですけどー」と奥に声をかけると、少し慌てた大将の顔が見える。
「ちょっと、時間がかかるけど」と若干の塩対応。大将は六十手前といった感じで、曰くありげな顔というのだろうか、雰囲気はある。あまり愛想はない。が、不親切というわけではない。表情を崩すと、とたんに目の奥が可愛くなる。普段は鋭い眼光でネタを捌いているが、きっと孫にはデレデレのタイプだろう。すべて、僕の想像だけれど。

「急いでます?」

「いえ、別に」

「おひとりさま?じゃど、どうぞ」

 

カウンターに通される。テンパってるようでいささか申し訳ないが、こちらもあとには引けぬ。忙しく動き回っていてしばらく放置されるが、忘れてるわけではない。たまにこちらに目配せをして気にはかけている。後から後から人が入ってくる。予約なしは僕のあとに2名だけ通されて、以降はお断り。風呂に入れなかったのが幸いした。

お茶をすすりながら待つ。カウンターには大将ともうひとり職人さん。
若い頃なら間が持たず、「すみませんが手が空いたら生チラシを」なんて言っちゃうところだが、僕もいい大人。むしろ大将の仕事ぶりをカウンター越しに楽しみながら、灯りを落とした店内の雰囲気を味わい、声をかけられるのをひたすらに待つ。一杯飲めたら良いのだが、こんな時だけはバイクなのが残念だ。

しばらく握りのお客さんをさばきつつ「ご注文、聞いときましょうか」とようやくお声がかかる。こちらが口を開く前に「生チラシ?」と聞かれて、「え?あ、はい。」と応える。ここはコスパの高い生チラシが有名なお店。いかにもバイク乗り風情の自分。生チラシでしょ?って聞くよな。生チラシだけどさ。やんぬるかな。

握りをさばきつつ僕のチラシにも着手してくれて仕上がってくる。入店から30分ほどしていよいよ着丼。

器から溢れんばかりのネタの多さにびっくりする。大将が醤油皿を出してくれる。醤油はかけずにネタにワサビを乗せ、醤油に軽く通して口に運ぶ。素晴らしくうまくて顔がにやける。朝のイクラ丼が彼方に霞む。掘っても掘ってもネタが湧き出てくる。中トロ、赤身、イクラ、ホッキ、カニ、ハマチ、サンマ、ホタテ、タコ、とびっこ、甘エビ、イカ、玉子・・・。これが2~3切れずつ乗ってる。2人前以上はある。新鮮そのもの。ネタをかき分けていってようやく酢飯とコンニチハ。これも素晴らしくうまい。パラっとほぐれやや固めが絶妙。

写真を撮るような無粋な真似はすまい。(※みどり鮨の写真三点はお借りしたものです。問題ありましたらご連絡ください)

食べ進めながら、これ1,200円のヤツじゃないな、3,000円くらいかな。でもうまいからいいやと思う。半ばまで食べ進めた頃にあら汁。これも美味。かなりの量なので後半は苦しかったが、一粒残さず完食。しばらく感慨にふける。後から考えても、海の幸はこれでかなり満足してしまった。

さて、ではお勘定をと立ち上がりかけると、財布を入れたウエストバックが無い。あれ・・・?
血の気が引くとはまさにこの事。焦る。どこに置いた?立ったり座ったり途端に挙動不審者に。横になってるのか縦になってるのかわからなくなる。しどろもどろで大将にひと声かけて、急いでバイクに戻る。シートの上にそれらしき影。あった!あって良かった。自分のバカさ加減に呆れる。しかしこのウエストバッグ置き去り事件は、後の予兆だったとはこの時は思いもよらないのだけれど。

動揺を隠し、ご馳走さまと言って清算。1,200円ですと言われ「うーわー安過ぎますよ。すごく美味しかったです!」と言って支払う。にやりと歯を見せて、お待たせしてすみませんでしたと言ってくれた。冷や汗かいたけど大満足の良店。次回はきちんと予約して、嫁とお任せ握りコースでお願いしたい。こちらは財布を握りしめて。

愛しのセイコーマートでスプマンテとビール1本買ってサイトへ戻る。お腹も胸も一杯で、スプマンテ飲めず。

サイトは綺麗で静か。むしろ静か過ぎる。まだ19時なのに皆寝るの早い。ランタンの光で本を読みながらお湯をすする。ポツポツと雨が降り始めて、途端にザッと激しくなって慌ててテントへ。店広げてなくて良かった。シートにもビニールかけてて良かった。学習してる。思えば雨が降ったのはこの時だけ。テントで地図見てまた本読んで23時、ちょっと夜更かし就寝。

本日の走行距離:337.4km

 

 

1件のコメント

  1. とても美味しそうなお鮨ですねー!
    北海道ツーリングブログではセコマの食事が皆さん多いので、とても参考になります!値段まで安くて今にも行きたい衝動にかられています。しかし気になる伏線…。では私は明日お休みなので野営にこれから出発です。

  2. ぐるちゃん様
    コメントありがとうございます。
    ここぞという2、3店はチェックして行きますけども、僕も他の方と同様セイコーマートには散々お世話になります。セイコマラブです基本。
    みどり鮨さん良かったですよ。機会がありましたら是非ご予約のうえで。
    平日の野営ですか、羨ましい。
    週末とはまた違った風景が見えますもんね。
    楽しんでください!

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